ガス・電気料金ってどうやって決まるの?

ガス・電気料金を節約するには、ガス・電気料金の仕組みがどのようになっているのかを理解しておくことがおすすめです。
ここでは、ガス・電気料金の仕組みと、基本的な計算方法を分かりやすく紹介します。

ガスや電気の料金って分かりづらいけれど、どういう仕組みなの?

ガス料金の仕組み

ガス料金

ガス料金は、ガス使用量に応じて一定額の「基本料金」と、1m³あたりに支払いをする「従量料金」から成ります。それぞれの用語について、以下で詳しくご紹介します。

基本料金

基本料金は、ガス使用量に応じて一定額を支払う料金です。設備の保安・管理の費用や、検針の費用などが含まれます。後述する従量料金とは異なり、ガスの使用がない月でも支払いが必要です。

従量料金

従量料金はガスの使用量に応じて支払う料金です。従量料金は、「単位料金」に「ガス使用量」を掛けた金額として算出されます。

(従量料金)=(単位料金)×(ガス使用量)

ガス料金では、原料費の変動に応じてガス料金を調整する原料費調整制度が導入されており、「単位料金」は、「基準単位料金」に対して「原料価格の変動による調整額」を加減した金額として計算されます。

(単位料金)=(基準単位料金)±(原料価格の変動による調整額)

「原料価格の変動による調整額」は、原料費の変動を反映するために、原料の貿易統計価格の3カ月平均値に基づいて毎月計算されます。
プロパンガスであれば液化石油ガス、都市ガスであれば天然ガスが主な原料であり、その価格変動が反映されることになるので、理解しておきましょう。

ガス料金の計算例

東京ガスの基本料金、基準単位料金、24年2月検針分の単位料金(東京地区等、一般契約料金の場合)は、以下のとおりです。

1カ月の
ガス使用量
基本
料金
単位料金
基準単位
料金
2024年2月
検針分注1
0m³から
20m³まで
759円 145.31円 160.42円
20m³超から
80m³まで
1,056円 130.46円 145.57円
80m³超から
200m³まで
1,232円 128.26円 143.37円
200m³超から
500m³まで
1,892円 124.96円 140.07円
500m³超から
800m³まで
6,292円 116.16円 131.27円
800m³超 12,452円 108.46円 123.57円

注1)税込、国の補助金-15円/m³を含む

例えば、24年2月検針分のガスの使用で、1カ月のガス使用量が30m³だった場合、ガス料金は以下の計算となります。

基本料金1,056円+単位料金 145.57円/ m³×ガス使用量30m³=5,423円(1円未満切り捨て)

ガス料金の場合、ガス使用量に応じた基本料金に、単位料金×使用量を加えて月々の金額が算出されます。

つまり、ガス料金を節約するためには、家庭でのガス使用量を抑えることが有効な方法だということです。

電気料金の仕組み

電気料金

電気料金は、基本料金と電力量料金の合計に、再生可能エネルギー発電促進賦課金を加えた金額です。電力量料金は燃料価格の変動に応じて、「燃料費調整額」を加算あるいは減算して計算します。また、「ガス・電気セット割(定率B)」の適用がある場合は、基本料金と電力量料金の合計額(税込) に0.5%を乗じた額が割り引かれます。

基本料金・電力量料金や再生可能エネルギー発電促進賦課金について、以下で詳しくご紹介します。

基本料金・電力量料金

「基本料金」は30Aや40Aなどの契約電流ごとに一定の金額を支払う料金です。契約電流が大きくなるほど、基本料金は高くなります。契約電流としては、一般家庭では、30~60A程度がよく使用されています。

一方、「電力量料金」は、電気使用量に応じた金額を毎月支払う料金です。

電気料金では、燃料価格の変動に応じて電気料金を調整する燃料費調整制度が導入されています。「電力量料金」は、「電力量料金単価」に「使用量」を掛けた金額に対して、「燃料費調整単価」に「使用量」を掛けて算出する「燃料費調整額」を加減して計算します。

(電力量料金)=
(電力量料金単価)×(使用量)±(燃料費調整単価)×(使用量)

2023年は昨今の世界情勢の影響で燃料費が高騰し、燃料費調整単価が高くなりました。このことが大きく影響し、電気料金も高騰傾向となりました。

再生可能エネルギー発電促進賦課金

再生可能エネルギー固定価格買取制度により、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」も電気料金と併せて支払うことになります。

再生可能エネルギー固定価格買取制度は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。こちらの制度により、電力会社が買い取る費用の一部を利用者から賦課金として集めることになっています。

再生可能エネルギー発電促進賦課金は、毎年5月から翌年4月までで一定の金額が設定され、金額は毎年見直しされます。

例えば、2023年5月分から2024年4月分までの再生可能エネルギー発電促進賦課金は1.40円/kWhで、制度開始以来初の減額となりました。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁「固定価格買取制度とは」

電気料金の計算例

東京ガスの電気料金メニュー「基本プラン」の基本料金、電力量料金(30~60Aの場合)は次のとおりです注2

  単位 料金(税込)
基本
料金
30A 1契約 885.72円
40A 1契約 1,180.96円
50A 1契約 1,476.20円
60A 1契約 1,771.44円
電力量
料金
120kWhまで 1kWh 29.90円
120kWh超から
300kWhまで
1kWh 35.41円
300kWh超 1kWh 37.48円

注2)まったく電気を使用しない場合の基本料金は、半額となります。基本料金と電力量料金に加え、付帯メニューが適用される場合でその全てを反映した後の合計が負となるときは、その1カ月の料金は、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」のみとします。

ここでは、2024年2月の電気料金を計算してみます。40Aの契約で電気使用量が200kWhの場合、120kWhまでの料金+120kWhを超えた分の80kWh で計算するため電気料金は以下になります。

基本料金 1,180.96円
電力量料金 29.90円/kWh×120kWh
+35.41円/kWh×80kWh
燃料費調整単価 -9.56 円/kWh注3
×200kWh
再生可能エネルギー
発電促進賦課金
1.40円/kWh注4×200kWh
合計 5,969円注5

注3)燃料費調整単価2024年2月分(税込、国の補助金-3.5円/kWhを含む)
注4)再生可能エネルギー発電促進賦課金2023年5月分から2024年4月分
注5)1円未満切り捨て

基本料金はアンペア数によって異なるため、家庭の電気使用量に合ったアンペア数に見直すことで大きな節約効果が期待できます。

例えば、電気使用量の節約として、小まめに電源をオフにする、一度に使用する家電の数をセーブするなどの取り組みを習慣付ければ、契約アンペア数も今より小さいものに見直すことができるかもしれません。

なるほど!ガス代を節約するためにはガス使用量を抑えることがポイントだったけれど、電気料金は契約アンペア数の見直しも大事になるんですね!

ガス料金は、「基本料金+従量料金」で計算が可能です。一方、電気料金は、「基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で計算ができます。

料金の仕組みを知っておくと、節約にもつなげられます。

東京ガスでは、ガスと電気をまとめてご契約いただくことで月々の電気料金がお得になる「ガス・電気セット割」を提供しています。現在ガスのみをご契約いただいている方は、この機会に電気のご契約も検討してみてはいかがでしょうか。

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